あらすじ
脳に直接働きかけ、
患者の強い不安や倦怠感を取り除くことができる
向精神薬の発展したような医療機器
エモーション・コントローラー、
通称「エモコン」が一般的に使用される社会。
近年「 夢の国 」なる単語を発する犯罪者が増加する。
精神科医の「 葛西幸太郎 」は選挙演説中の男性に
突然ガソリンをかけて放火、
○に至らしめた男性「 犬崎理志 」の裁判のため、
精神鑑定を受け持つことになった。
一貫性の無い「 犬崎 」の精神に
何らかしらの欠陥があるのではと考える「 葛西 」。
「 犬崎 」が犯罪の際も口にしていた
「 夢の国 」という謎のワード。
原因が「 エモコン 」にある可能性を見出す。
次々に起こるパンデミック。
テロか? ○物使用者による犯罪か?
「 エモコン 」をめぐり
一般人の日常生活が一変する様を
緊迫感と心理描写で描写している。
感想
主人公は3名
精神科医「 葛西幸太郎 」
毎日仕事で精神をすり減らす女性「 遠藤マヒル 」
その「 マヒル 」を電車で見かけストーカー化する男性「 神谷葉柄 」
※ネタバレあり
パンデミックの際はさまざまな登場人物が現れては
一瞬で消えていく。
日常が不意に崩壊していく様子が
緊迫感を持って体験できる描写はエグかった。
全体を通して、
パンデミックのシーンを
多くの登場人物の目線で描写する手法は面白いが、
極端な盛り上がりに欠けていた。
主人公たちの活躍度合いが
あまり多くないのも相まって、
少し消化不良感は否めない。
物語もどんでん返しや驚愕の内容とは言えず
残念に思えるものだった。
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