G-MSHVXRZYEZ 桐野夏生:【オパールの炎】 感想 レビュー

桐野夏生:【オパールの炎】 感想 レビュー

Uncategorized

性差別、女性蔑視が

平然と行われていた昭和において

女性の性差別を無くすべく、

ピル解禁同盟略して

「ピ解同」を起こした「 塙玲衣子 」

あまりに奇抜な行いは、

多くの支持者を集める反面

大多数からは異端とされ、

特に男性から煙たがられていた。

「 塙玲衣子 」という一人の女性にスポットをあて

人物像を深掘りしていく話。

第一章

「 塙玲衣子 」を英雄扱いするもの

異端児扱いするもの

様々な評価がある中

「 塙玲衣子 」の素顔が徐々に明らかになっていく。

好印象と思われた人物が、

ジワジワと印象が変わっていく様は、

誰しも表に出さない側面があると知らされる。

第二章


「 塙玲衣子 」こと本名「 石井数子 」の

人物像がはっきりとしてくる。

過激な印象でかなり悪質そうな印象の中、

取材対象が親族や幼馴染のため、

「 塙玲衣子 」の人間味のある一面を読み取れる。

さらにピ解同の活動によって

人生を狂わされた家族も出てくるが、

ある側面からは正義でも

別の面からは悪も見える多面性を

上手く描写している。

第三章

晩年の「塙玲衣子」を知る人物。

「塙玲衣子」のせいで

知人が社会人として立ち直れなくなり、

深く恨んでいる者。

今まで人伝で聞いてきた「塙玲衣子」が

本人の残した手記により、

その人物像をあらわにする。

今までの証言と手記が入り混じり、

確信に迫る。

まとめ

ピル解禁同盟の行動は

決して褒められることではない。

女性を都合よく利用したものが、

自身の立場を守るためなら、

どんな手を使っても潰しにかかる。

このような行動を許していいはずがない。

過去に戦ったものがいたという事実を知れば、

今ある当たり前が

誰かの功績もしくは犠牲の上に

成り立っていると知れる貴重な内容だった。

 \ 女性のために闘った人がいた✨ /


コメント

タイトルとURLをコピーしました