G-MSHVXRZYEZ 【逆転のバラッド】宇佐美まこと 感想 ※ネタバレあり

【逆転のバラッド】宇佐美まこと 感想 ※ネタバレあり

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※ネタバレありのためご了承下さい

地方でやりがい無く仕事をする元敏腕新聞記者の「宮武弘之」。

出世コースからも外れ、家族とも疎遠になっている。

唯一の憩いの場である銭湯「みなと湯」で

地元の友人達と集なる日々を

淡々と過ごすことが日課となっていた。

そのような中、銀行の融資係だった『丸岡将磨』が溺死体で発見された。

警察は事故との判断を下したが、

「弘之」は納得のいかない点があることに気付く。

さらに「丸岡」は「みなと湯」の融資を担当をしていた間柄。

いつものように「みなと湯」に集まっていた「弘之」たち地元のメンバー。

そこに、「丸岡」と同じ銀行に勤務し、

恋人と名乗る女性「友永礼美」が現れる。

「礼美」は「丸岡は殺された」と告白し、

新聞記者である「弘之」に真相を暴いて欲しいと願い出る。

失っていた記者魂を奮い立たせ真相を解明していく。

真相解明に集まったメンバーは冴えないアラ還達。

鬱屈した日々に、生き生きとした潤いが生まれる。

冴えないメンバーが巨悪を相手に奮闘する。

第1章 【雪うさぎ】

第2章 【春を刻む】

第3章 【甘露の口福(かんろのこうふく)】

第4章 【きゃらぶき】

第5章 【風の通り道】

目次のタイトルは

第2章以外が「弘之」の兄「宮武秀一」の絵手紙が元になっている。

知的障害がある「秀一」を「弘之」は邪険に扱い、

預けている施設にも赴くことはなかった。

第1章 【雪うさぎ】

序章ということで、「丸岡」の溺死体の発見。

アラ還たちの紹介から

「友永礼美」による松山西部病院の融資と

「丸岡」の死に繋がりがあることを伝えられる。

第2章 【春を刻む】

「弘之」は「丸岡」が死んだ原因は、

担当していた松山西部病院の融資が絡んでいる可能性に気づく。

西部病院の理事長と代議士の関係が浮き上がるが、

その代議士は暴力団組織との癒着が疑われる人物だった。

第3章 【甘露の口福(かんろのこうふく)】

松山西部病院の医療ミス?の噂や

代議士の孫が通院している事実も突き止める。

一部が代議士と暴力団組織に流れる病院への融資は止められず、

銀行から巨額のお金が振り込まれるが、

「弘之」達の仲間である元暴力団員の男は

代議士と繋がる暴力団組織の詐欺グループを

逆に詐欺でお金を奪う計画を立てる。

危なっかしいシンプルプランにハラハラさせられる章。

第4章 【きゃらぶき】

「丸岡」の故郷へ取材に行くことになった「弘之」。

「丸岡」の両親から「丸岡」の恋人について知らされる。

知らされた内容が「友永礼美」とあまりに違うことに違和感を覚え、

消えた「礼美」の正体に疑いを持つ。

そして見事、詐欺グループからお金を奪い取った一向は

元々融資されるはずだった「みなと湯」にお金を渡す。

また西部病院に元勤務していた女性に

過去の医療ミスについて真実を知らされ、

そこで「友永礼美」の正体と目的が明確になる。

また西部病院の理事長が死体で発見される。

死因は転落死で、さらに自殺と判断された。

第5章 【風の通り道】

真相が暴かれ、「弘之」の元には

西部病院で医療ミス?の当事者である医師が訪れ

真実を告白される。

「弘之」は新聞記者として真実を知り、

最後の決断をする。

おわりに

【逆転のバラッド】のテーマはアラ還達の一発逆転劇だが、

「弘之」の記者としての向き合い方や

家族との接し方が裏テーマとして描かれている。

全てが終わった後、真相の仕掛け人の正体が判明。

意外な真相に驚き間違いなし!!

些細な伏線を伏線と感じさせない描写が、

最後に驚きと納得のいく内容に纏められている。

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